音を言葉で表すのはムズカシイ。

映像メディアに関わって音楽を選ぶ場合、私たち選曲家はディレクターやプロデューサーと打ち合わせをします。そんな時に気になるのが音楽を表現する言葉です。

「政治ネタなんでカタい感じで」とか、「砕けネタだから柔らかめでね」とか、「もっと濃い感じがいいんだよね」とか、「押しの強い感じでお願い!」とか、最後に「ニンニク入れますか?」って言ってやりたいほど意味不明なやり取りもあったりします。

音のイメージを言葉に変換して伝えるのって至難の業ですが、こういったキーワードが作品を変えてしまう事もあるから要注意です。例えば、一般に「カタい」って言うと高音域が強調されている場合を指すんですが「手堅い」という意味もありますし「柔らかい」音はアコースティックギターの温かみのある音だったり。「濃い感じ」や「押しの強い」はそのままズバリですね、今や日常会話でも使われます。

つまりはそういったイメージの湧くキーワードを沢山用意してディレクターやプロデューサーの設計図をあぶり出す作業が重要だったりします。キーワードを出して吟味していく内に理想としているサウンドや楽曲イメージが浮き上がってくるんですね。音を言葉でコミュケーションするときは語彙を増やすように心がけたいものです。

サウンドコラージュニストの宮川亮氏が面白いことを言っていました。

「高い音は緊張感を煽り、低い音は不安感を煽る」

面白いテクニックですね、キーンと緊張してドーンと不安になるって事でしょうか。おまけに細かいシーケンスフレーズで刻みを入れれば焦燥感も煽れます。

例えばこんな感じでしょうか?

どうでしょうか、緊張して不安で焦燥感を感じることが出来ましたか?音の質感をシーンのイメージに当てはめるテクニックも理論として確立する作業も面白いものです。

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