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楽譜アプリ、再考。

 スティーブ・ジョブズがiPadを発表したとき、ミュージシャンなら誰しも考えるのは「楽譜ビューワー」として使えないか?ということだろう。そして数々の楽譜アプリが発売されてきたが、このPiaScoreはひと味違う。
なんとiPhoneをBluetoothで接続して「譜めくり」用のリモコンにしてしまうのだ。
 
Top – piaScore

 基本的に、楽譜アプリもリモコン用アプリも無料だ、無料。楽譜はPDFファイルをMac側のiTunes経由で入れ込む。通常この手のアプリの機能にありがちなMIDIサウンドによる楽譜再生機能はなく、譜面に注釈を加えるアノテーション機能とスムーズな譜面めくりに特化している。まさにプレイヤーのための楽譜アプリだ。左の本家サイトに紹介ムービーもあるので是非とも参考にして欲しい。
 
写真は左がiPadの楽譜表示例、右はiPhoneのリモコンアプリのメイン画面だ。

 そしてもう一つ特筆すべきなのは、この「譜めくり」をiPhoneの接近センサーを利用してデバイスに触れずに行う、「エア譜めくり」を実現してる点だろう。
 
 
 
 
 iPhoneに手をかざし、空中でフリックする感じかな。かなり反応が良い。使用イメージとしてはiPadを譜面台にiPhoneをキーボードの横にでも置くべきなのか、このあたりは好みだ。何故か今のところ譜面を送ることは出来ても戻すことは出来なかった。しかしながらこの「エア譜めくり」(AirPageTurning機能と呼ぶらしい)は便利だ。そしてここまで必要十分な機能を備えておいて無料なのだ。僕は以前ForScoreという楽譜アプリを使っていたが、同等の機能で600円だったような気がする。しかもForScoreにはリモコン機能はない。
 
 piaScoreは譜面をめくる快適さを追求したアプリだと言える。ミュージシャンは楽譜をPDFに保存してiTunes経由でインストールして、そのままスタジオに行く。本当に便利な時代になった。
 
piaScore HD App

カテゴリ: ミュージック

価格: 無料
 
piaScoreAir App

カテゴリ: ミュージック

価格: 無料
 
 そして、キンドルやiPad、その他各社タブレットのライナップが揃ってきたところで必要なのは楽譜コンテンツのポータルサイトだろう。いわゆる、「楽譜のアマゾン」もしくは「楽譜のiTunes Store」が早急に必要だ。もちろんアマゾンでも楽譜は販売しているが書籍としての扱いだ。われわれ音楽家に限らず演奏者は、その一曲のスコアが欲しいというケースが多いと思う。簡単に実現できる話ではないが、楽譜の権利を持っている出版社が一同に介してタブレットデバイスと直結したポータルサイトを立ち上げなければ、結果的に満足のいく楽譜ビューワーアプリは出来ないのかもしれない。最後は楽譜コンテンツの内容と充実度がそのアプリの明暗を決めることになるだろう。

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